新卒にだってできることはある!

青年海外協力隊(2017-1)の数学教育隊員としてスリランカへ!

スリランカの教育課題を解決するには日本式の学校を設立して運営することが有効であることを、世界青年の船での英語初心者クラスより考察する。

f:id:harady:20200508214138j:plainこんにちは!原田です!(@hara_223)

1月11日から2月22日まで世界青年の船に参加してきました! 

 

www.yousukeharada.com

 

さて、今回はスリランカでの青年海外協力隊時代の経験と合わせて、世界青年の船での経験を振り返ろうと思います。

 

 

タイトルは、

スリランカの教育課題を解決するには日本式の学校を設立して運営することが有効であることを、世界青年の船での英語初心者クラスより考察する。

という、こいつ何言ってんねん、ちょっとブログ覗いてみるかと思ってしまうタイトルにしました。

スリランカの教育課題

スリランカではいろいろな試みをしました。

百マス計算による児童の基礎学力の向上。

黒板塗装による環境整備。

板書指導による授業改善。 

などなど。

 

しかし、これといってうまくいきませんでした。

 

理由を自分の活動の質(現地の人と信頼関係を築く、 言語能力)などを除いて考えるとするならば、現地教員のモチベーション不足です。

 

さて、それではなぜ現地教員はモチベーションがあまりないのか。

理由は主に、

①給料(生徒の成績が上がっても給料は増えない、放課後の塾業の方が儲かるなど)

②あまり働かない文化(日本人から見たものですが)

 

 この理由を見てみると、決して「もっと働けよ!!」なんて言葉を口にすることができず、「ああ、確かに塾業もやらないと生活大変だもんな。」「周りの人もそんなに一生懸命働いていないから自分だけ一生懸命になんて思わないよな。」なんてことを思います。

 

とはいえ、やはり教育の質が低いことによるシワ寄せはしっかり子どもにいっています。十分な教育機会を与えられないことにより、将来の選択肢を十分に持つことができない子どもがたくさんいます。

スリランカの教育は変わるべきと思いながらも、現地教員の事情を考えるとそれはとても難しいことであることに気付きました。

 

そんなことを考えるようになった活動の後半から、周りの隊員にこんなことを言い始めます。

 

「スリランカに学校建てようかな。」

 

学校を建ててみたいという好奇心や人と違うことをしてみたいというアピールとは全く違い、大真面目にスリランカの教育を変えていくにはこの方法しかないのではないかと思ったからです。

 

先ほどの①給料については、十分なビジョンを見せて日本に支援者を募れば実現できそうな気がします。高い給料を保証する代わりに、採用する教員には質の高い仕事を要求する。

 

そして今回のタイトル

スリランカの教育課題を解決するには日本式の学校を設立して運営することが有効であることを、世界青年の船での英語初心者クラスより考察する。

に戻りますが、②あまり働かない文化を変えていく方法について、世界青年の船での英語初心者クラスでの経験をもとに考察します。

 

「もう船降りようかな」という告白から始まった英語初心者クラス

世界青年の船参加前から不安に感じていた英語について、案の定英語に悩まされ続けました。

海外青年は当たり前のように英語ができ、日本青年もほとんどの人が英語ができる中、なかなかコミュニケーションがとれない私は、船の中の環境をすごくアウェーに感じていました。

特に、コースディスカッション(私は平和構築と国際協力コース)では、出てくる単語が専門的であり、また私自信も十分な知識を持ち合わせておらず、全くついていくことができませんでした。

これが講義形式であればまだよかったものの、ディスカッション形式だったため意見を求められることがありますが、何も言えず心はぼろぼろになっていました。

 

海を眺めながらどうすべきか考えているところに、イギリス人の友人が通りかかり、

「全然ついていけないし、船降りた方がいいかな。」

と相談します。

 

すると、

「じゃあ一緒に英語の勉強をしよう!」

 

彼女はそう声をかけてくれました。

そこから解決に向けて動きだすことができました。

 

ネイティブの海外青年に協力してもらって、英語に苦手意識を感じている日本青年に声をかけ、また通訳の方やスタッフの方にも声をかけて英語の指導をしていただきました。

毎日夕方の19時から英語初心者クラスが始まりました。

多いときには20人 近くが集まり、みんなで英語を勉強しました。

 

アウェーと感じていた船上にできたホームの環境

この英語クラスでは、英語でコミュニーションをとっているにもかかわらず、すごく快適に過ごすことができ、毎日この時間を楽しみにしていました。

アウェーに感じていた環境の中に、一つホームと感じる場所を作ることができました。

そして、少しずつ自信を取り戻し、他の海外青年とも積極的に交流するようになりました。

 

アウェーの環境の中に、ホームの環境を作り、そこからアウェーに感じていた環境に再チャレンジすることができました。

 

まとめます。

もともと私は、自分の英語力のせいで船上をすごくアウェーに感じていました。

その中で頑張ってみるものの、うまくいかず心が疲れていきます。

この船上にどういう文化があるかを考えてみると、

英語が話せて当たり前(と感じてしまう)

です。

(※英語が話せない人をバカにするという文化があったわけではありません。)

 

その環境下に英語初心者クラスが発足します。

そこには、

英語が話せなくて当たり前(分からないことは聞き放題)

という文化が出来上がります。

 

そこで思う存分訓練した結果、他の海外青年とも話すことができるようになった。つまり、英語が話せて当たり前文化に再度戻ることができました。

 

これを、スリランカの教育事情に置き換えると、

 

②あまり働かない文化が存在しています。

これを変化させる必要はありますが、非常に困難です。

 

そこで、日本式の学校を設立し、働く文化を新しく作ります。

もちろん教員が高いモチベーションをもって働くことができるように、給料などの保証はしっかりした上でです。

 

そこから、この学校で勤務していた教員があまり働かない文化に再度戻ることで、働く文化を作りあげていくという流れです。

 

世界青年の船での英語初心者クラスで経験したモデルを、そのままスリランカの教育課題の解決に活かすことができるのではないかと思います。

 

 

 

 

 

とまあここまで半分真面目半分ふざけた考察をしてきましたが、こうやって考えを膨らませてみるのも面白いですね。

 

スリランカの子どもたちは元気にしているでしょうか。

もっと何かできたのではないかと今でも思いますが、とりあえず今は日本の子どものために精一杯頑張ります!