新卒にだってできることはある!

青年海外協力隊(2017-1)の数学教育隊員としてスリランカへ!

高校生のときから海外に興味をもつって素晴らしいですよね!日本の高校生からの質問に答えました!

滞在442日目 

こんにちは!原田です!(@hara_223)

最近はギターを弾いて、youtubeを見て、ギターを弾いてを繰り返していたら、あっという間に時間が経ちます。

スリランカに来てからギターを始めましたが、案外弾けるようになるもんですね。

人前で披露できるほどうまくはありませんが、なんかそれなりに弾けるようになってきました!

 

本日は、日本の高校生との交流についてです。

関西大学のMeet The Globeさんからご連絡いただきまして、日本の高校生と交流させていただきました。

交流方法は、私と高校生専用のブログ内で、高校生から質問が届き、それに私が答えるという形式です。

その後、それぞれのグループがそれぞれの隊員と交流し学んだ内容をクラス全体に発表したみたいです。

日本の高校生って海外のどんなことに関心を持つんですかね?

そんなことが知れた良い交流になりました。

今回はそのQ&Aを紹介していきます!

 

 

Q1. インターネットで調べると大学進学率が2%となっていたのですがなぜなのかわかりますか。

A1. スリランカの大学についてはあまり詳しくないのですが、大学の数が原因だと思います。

大学の数が少ないので、大学に行くことのできる生徒は当然少なくなります。日本は国立、私立などたくさんの大学があるので、勉強すれば大学には基本的に行くことができます。しかし、スリランカは大学の数が少ないので、勉強ができる生徒でもなかなか行くことができない場合があるみたいです。

高校生は大学に行くためにAレベルテストというものを受けます。日本のセンター試験のようなものです。それに合格すると、成績の上から順に大学に入ることができますが、大学の数が少ないので全員は入れません。つまり、合格はしたけどそれほど成績の高くない生徒は、大学に入るのに1、2年待たないといけないみたいです。

日本は18歳で大学に入学し、4年間通ったら22歳で卒業です。しかし、スリランカは20歳くらいで入学し、卒業するのは24歳か25歳くらいになるようです。

 

Q2. 20%の子どもたちが中途退学をしていると聞いたのですがなぜなのかわかりますか。

A2. 原因は生徒によってそれぞれだと思いますが、大きな原因は勉強についていけなくなったからではないかと思います。

スリランカの特に田舎では、親が教育に関心がない場合が多いです。勉強なんかいいからうちの家の仕事(農業や漁業)を手伝ってくれ、という感じです。

また、経済的な面から塾に行くことができない子どもも中途退学する可能性が高いです。スリランカでは、ほとんどの子どもが午後に塾に行きます。学校は無料ですが、塾は有料なので、お金がない家庭の子どもは塾に行くことができず、だんだん学校の授業についていけなくなります。

Q2(A2を受けて). A2についてですが、中途退学をしている子どもたちを救うための活動などは、されていますか。また、スリランカの教育内容は塾に行かなければならないほど難しいのでしょうか。

中途退学している子どもは家庭の事情や経済的な事情、それに伴って起こる学力が低いという現状など、様々な事情を抱えており2年間しか滞在しない私にはどうすることもできないので、何もできていません。こういう現状を解決するためにも、もっと教育の底上げをしていく必要がありますね。

教育内容はそんな難しくありません。おそらく日本の方が難しいです。圧倒的に違うのは先生の質です。日本の先生は生徒のことを非常に思いやって、どうすれば理解してもらえるか一生懸命考えています。しかし、スリランカでは理解できなければすぐに生徒が悪いとなります。私が授業見学に行った時も、この子はできないんだとその子の目の前で言うんです。生徒からしたら辛いですよね。今思えば日本の先生に感謝です。

 

Q3. なぜスリランカで教えると決めたのですか。

A3. スリランカに行くかどうかはJICA(私が所属している組織です。)が決定します。私は数学の先生としてどこか途上国で活動したいですとしか言っていないので、あとはJICAが私に合った活動場所を決定してくれます。

 

Q4. どのような環境で教えていますか。(都市部なのか、農村部なのか等)

A4. 私は市の教育事務所に所属しており、数学アドバイザーという立場で活動をしています。私の仕事はいろんな学校を回って、先生にアドバイスをしたり、実際に私が授業をしたり、ということをします。私の活動している地域は、スリランカの大都市コロンボからバスで10時間ほどかかるとても田舎なところです。もちろん田舎の中でも、町の部分、さらに田舎の部分といろいろあるので、学校のある場所によってまた違います。

Q4(A4を受けて). A4についてですが、田舎の学校の生徒と都市部の学校の生徒との間に学力の隔たりはありますか。

A4. かなりあります。具体的なテスト結果とかは探すのに時間がかかってしまうのですが、すごくあります。日本では、地方の学校でもしっかりしていますが、スリランカではまだまだ隔たりがあります。しかし地方の学校にも優秀な生徒がいるので、Grade5の試験に合格すれば国立の学校(ほとんどの学校は市立)に行くことができ、Grade11の試験、Grade13の試験に合格すればそれぞれ良い高校、大学にいくことができます。そうやって優秀な人材はどんどん集めて、そうでない生徒はほったらかしですね。

 

Q5. 普段の生活でたいへんなことは何ですか。 

A5. 最近は暑さが大変ですかね。日本の真夏より少し暑いくらいですが、オフィスにも家にもエアコンはないので、暑くて仕事に集中できません。天井に大きい扇風機がついているので、いつもそれを一番強いモードにして生活しています。

あとはそれほど大変なことはないです。洗濯は手洗いで面倒ですし、ご飯も自分で作らなきゃいけないですけど、だいぶ慣れました。

Q5(A5を受けて). A5と関連する事ですが、スリランカで普段生活をしている中で新しく学ぶことなどはありますか。

A5. やはり地域のつながりは強いですよね。そこらへんのおじちゃんおばちゃんと「最近どう?今日は仕事だったの?」みたいな話をするんです。そういうつながりは心を豊かにしてくれますよね。昔日本にもあったけど薄くなりつつあるこういう素敵な文化を取り戻したいですよね。

 

Q6. 言語が日本と異なりますが、勉強はされましたか。また、習得するのにどれぐらいかかりましたか。

A6. 私たち青年海外協力隊は派遣される前に70日間の訓練期間があります。そこで言語を勉強します。まだまだ習得できたといえるほどのレベルではありません。今スリランカに来てから1年くらいですが、英語で例えるなら英検3級レベルくらいですかね。まだまだペラペラではないですけど、日常生活で困ることはほとんどありません。仕事も難しい言葉はわからないですけど、何とかなっています。

 

Q7. この仕事をされていて何かやりがいはありますか。

A7. やりがいは何ですかと言われると少し難しいですね。何をやりがいに今の仕事をしているんでしょう。笑

貴重な経験はたくさんしていますよ。スリランカの教育省の人と話したり、大学教授と話したり、学校で数学教えたり、学校の行事に呼んでもらったり。スリランカにただお仕事をしに来たり、旅行をしに来た人ではできないような、スリランカの深い部分にまで関わることができています。

 

Q8. なぜ青年海外協力隊になろうと思ったのですか。

A8. 私は大学生のときにカンボジアという発展途上国に行きました。そこには、カンボジア人のたくさんの笑顔があふれていましたが、一方で出稼ぎで家族と一緒にいることができない、子どもも働かなければならない、汚い水を使ったご飯しか食べられないなど、日本では考えられないことがたくさんありました。そんな人たちを救うために何か私もしたいと思って、青年海外協力隊になりました。

 

Q9. この活動が終わってから何をするか決めていますか。

A9. まだ迷っています。いつかは日本の数学の先生になりたいと思っていますが、もう少し後でもいいかなと思っています。最近は「今原田どこおるん?」って聞かれたら「ニューヨークのカフェ」って言いたくて、ニューヨークに留学しようかなと思っています。バンクーバーっていう響きもいいですね。結婚したら自由がきかなくなるので、今の内にいろんなことをしてみたいと思っています。

 

高校生からのお礼

何度もたくさんの質問に答えていただき、本当にありがとうございました。

今年の4月から教育について考えていますが、正直なところ、このように交流する前までは、僕たちは日本の教育ばかりについて考えていました。そのあと、初めて外国(発展途上国)の教育について考え、原田さんと交流することになったときも、そのような知識がゼロの状態からスタートしたので、不安ばかりがありました。

しかし、いざ原田さんと交流させていただくと、多くの質問にとても分かりやすく答えていただいたので、たくさんの知識を得ることができました!

今回、時間があったので、原田さんのブログを深く見させていただきました。

たくさんの活動をされていて、すごいなと思いました。特に、百マス計算はすごく納得できました。 

今回の交流で、僕たちはより広い視野を持って教育について考えることができました。原田さんと交流させていただけてよかったです。

改めて本当に今までありがとうございました!

 

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