第2回教育省定期ミーティング。次回はセミナーをしてほしいと言われた!
滞在413日目
こんにちは!原田です。(@hara_223)
連日飲み会でお酒を飲む日々が続いたのですが、気づいたら手にはあまーい紅茶とおやつがあって、久しぶりの田舎暮らしが始まりました。
ただいま、アンパーラ。
先日、半年に一回の教育省の数学局の方とのミーティングがありました。
前回のミーティングは、最低条件が定期的なミーティングの機会を確保することだったのですが、今回は定期開催にしたうえで何かしら教育省側に働きかけることが狙いなので、前回とは緊張具合が全く違いました。
個人的には50点くらいの出来でした。
相手側への働きかけ方、シンハラ語でのやり取り、プレゼンの内容などもっと工夫できる部分があったと感じました。
しかし、たった1年半前から勉強し始めた言語を使用して、教育省の人間相手にプレゼンをしていることを考えると、十分進歩したのかなとも思います。
1つまた貴重な経験ができたと思います。
では、ミーティング内容を簡単に紹介します。
今回のミーティングは30分のプレゼンテーション、45分の質疑応答でした。
活動報告
百マス計算プロジェクト
百マス計算プロジェクトの進捗状況(参加校の数、百ます計算の結果の推移など)を報告しました。
教育省側から出た質問は2つ。
- なぜ10×10(0から9の数字を使用)の100マスではなく、9×9(1から9の数字を使用)の81マス計算をしているのか。
私は、10×10(0から9の数字を使用)の100マスではなく、9×9(1から9の数字を使用)の81マス計算をしています。
2003年頃、JICAより理数教育に対してのプロジェクトがあり、その際百マス計算というものが広がったようですが、そのときは10×10マスだったようです。
ですので、なぜ100マスではないのかという点が気になったようです。
私の答えは、0なんてあってもなくてもいいから、です。
(小学校低学年での指導においては、0が必要な場合もあると思います。)
0があっても足し算の場合答えは変わらないので、どうせ上の数字を見ながら書き写すだけになってしまいます。
ですので、0はあってもなくてもどっちでもいいんです。
しかし、それが気になるようで、割と長い時間この話題で話をしました。
- 百マス計算の細かいやり方を教えてほしい。
数字の並べ方や百マス計算をやる上での注意点などについて聞かれました。
この場でもいくつか答えましたが、これは次回のセミナー(あとで説明しますね。)に持ち越されました。
黒板復活プロジェクト
以前日本のペイントを使用して黒板を再塗装をしたと言うと、スリランカでのペイントであればどうか試してほしいと意見をいただきました。
本当にそれはおっしゃる通りで、日本のペイントを試したところで実際にスリランカで使用するにはハードルが高いです。
もちろんそれは私も分かっていたので、今スリランカのペイントがどうか試そうとしているところです、と伝えました。
板書改善プロジェクト
それほど興味を惹くことができませんでした。
実際にこのプロジェクトがあまり進んでいないということもありますし、私の説明が雑だったなと反省しました。
数学局にとってはもっと数学的な内容について議論したかったのかもしれません。
という意味では、あまり進んでない段階でのこのプロジェクトの紹介はナンセンスだった気がします。
日本の数学の教科書
個人的には、スリランカの数学の教科書に物申したく、しかしいきなりスリランカの数学の教科書について言及できないと思い、日本の教科書を入り口として話を進めていこうと思ったのですが、全然うまくいきませんでした。
日本の教科書は系統性があり、学習内容が考え抜かれて決められていることを伝えたかったのですが、なかなか厳しかったです。
これは少し背伸びをしすぎました。
反省です。
ちなみに教育省側からの意見は以下のようなものがあがりました。
- 今回示したシラバスのようなものはGrade7,8,9だったので、さらにGrade6からGrade13までのものがほしい。
- 日本とスリランカの学習内容を比較したものが見てみたい。
- 日本の単元ごとの学習内容(この単元で生徒にどのような力を身につけてほしいか)がみたい。
個別指導が必要な生徒を対象とした動画コンテンツの紹介
京都教育大学公式Youtubeチャンネルより。
この動画コンテンツは私の学生時代の同期が日本の個別学習が必要な児童(外国籍、不登校など)を対象として作成しました。
次のゼミ生がコンテンツ数を増やし、留学生が他言語に翻訳し、どんどん増えています。
一時帰国しているときに大学時代のゼミの教授とお話しする機会があり、これをスリランカの教育省の方に紹介してみようということになりました。
結果として、動画コンテンツに対しての反応はよかったです。
また次回セミナー時に他社のコンテンツも見てみたいということになりました。
んー、ここからどうやって形にしていくのがよいのか。
小学校教育隊員作成の算数ワークブックの紹介
北部タミル語圏の小学校教育隊員が算数のワークブックを作成していたので、せっかくの機会だと思い紹介しました。
ホームページにアップ、各県の教育事務所でデータを送るなど、何かしらあるかなと思いましたが、あまり反応はありませんでした。
数学局の担当が中学校、高校のみであることから、小学校の算数教材には基本的にノータッチなのかもしれません。
んー、もっとやれることはあったのかもしれませんが、仕方ないですね。
教育省からの次回セミナーのお願い
教育省側からResource Team(おそらく教材を扱うチーム)に対して、10月or11月にセミナーをしてほしいとお願いがありました。
内容は、
- 百ます計算のやり方の紹介
- 動画コンテンツの紹介
- スリランカより簡単な(ショートカットできる)日本の解き方の紹介
- 日本の教えている様子をビデオで紹介
の4つです。
個人的にはあまりうまくいかなかったなと反省の多いミーティングでしたが、教育省側から要請されたということは私のプレゼンや普段の活動を評価してもらえたのだと思います。
最後に
めっちゃ疲れました。
主役は私です。
言語はシンハラ語です。
周りは偉い人ばかりです。
途中難しいシンハラ語が飛び交うと、「おい、まだ俺の語学力はこんなものか」となかなか辛かったです。
しかし、前よりはJICAのスリランカスタッフと調整員の力を借りることも少なくなりましたし、少しは進歩しているみたいです。
次こそは、次こそはもっとスムーズにできるように、シンハラ語から逃げずに頑張っていこうと思います!
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